世界三大珍獣の一つ、オカピ。

その美しさから、「森の貴婦人」と呼ばれるのと同時に

「生きた化石」との異名も持っています。

なんとオカピは、2000万年前から森林に住んでいたんですね。

そして1000万年前、草原に進出して進化したのがキリン。

一方、その頃から姿を変えずに森林で生き続けたのがオカピというわけです。

これが、1000万年もの間その美しさを保ってきたオカピが

生きた化石と呼ばれる所以です。

馬のような精悍なカラダは、ダーク系の褐色。

ユニークなのが、前足と後半身にある美しい縞模様ですよね。

この縞模様からシマウマの仲間と思われがちですが、キリン科に属します。

でも実際は、キリンではなくオカピのほうがオリジン。

本当は、キリンの先祖がオカピだということがわかっています。

不思議なことに、オカピ科というのが無いのは

逆にオカピよりも先にキリンが発見されたのが理由の一つです。

また、見るからにシマウマっぽい模様を持っていることから、

見たまんまシマウマ科に入れちゃえ、と長い間考えられていたことに起因します。

それほど、長らく謎が多い生物だったのです。

オカピは絶滅危惧種に指定されています。

絶滅の危機にひんしている原因は、生息地の内戦、そして環境破壊です。

場所はコンゴ共和国。

コンゴはベルギーの植民地だった時から独立後にわたって、

地下資源の利権をめぐって情勢は混迷を極めました。

ターゲットは、豊富に埋蔵された金や銅でした。

植民地支配から独立したものの、内戦が頻発。

これによって豊かな森林が多大なダメージを受けました。

そして、同時に内戦で家を追われた多くの難民が、安全なエリアを求めて森林に入っていったんですね。

人々は生活の為に森を焼いて農業を営み、野生動物を食料としました。

そしてその森に生息していたのが、オカピだったというわけです。

当然、人々は生きることに必死ですし、そもそもオカピが希少生物だということさえ知りません。

こうして、オカピの個体数は減少していったのです。

そして近年では、スマホのバッテリーなどで使用されるレアメタルの採掘も現地で盛んに行われています。

森に道を通すことで、生態系のバランスが崩れさらに環境破壊が進んでいるとの報告もあるようです。

内戦と聞くと遠い国の話に聞こえるかも知れませんんが、

レアメタルは我々の生活に大いに関わっている資源です。

世界中で進む環境破壊について、わたしたちは今一度思いを巡らせてみる必要がありそうです。

絶滅の危機にある生態系や、海、生物の多様性、そして気候変動。

今日の世界には、様々な変化がおこっています。

これら多岐にわたる環境の保全、そして研究をサポートしている団体が

G-SHOCKファンにはおなじみ、「EARTHWATCH」ですね。

「Love The Sea And The Earth」というテーマを掲げ、

コラボレーションモデルを通じて団体をサポートするG-SHOCK。

オカピの現状を知るにつけ、今回のコラボも意義深いものだと感じます。

本作は、Master of G「レンジマン」のGW-9400をベースモデルに、

生息数が減少傾向にある絶滅危惧種オカピをモチーフにデザインされています。

全体をブラウンスケルトン樹脂で染め上げた中に、

バンド部には、オカピ独特の横縞模様を表現。

記された「Change the World. Yourself.」のセンテンスも胸に響きますね。

「EARTHWATCH」のロゴをLEDバックライトに、

そして「Love The Sea And The Earth」のシンボルマークが裏蓋に刻印されています。

本作もまた、環境団体支援につながるモデルらしい佇まいと同時に

いつも身につけたいカッコよさも兼ね備えています。

クールですね！