あなたは、「ストランディング」という言葉をご存じでしょうか？
その意味は、海にいるべき生物が岸に打ち上がることです。
そして通常、イルカやクジラが生きたまま座礁することを言うことが多いです。

以前、私が普段サーフィンするポイントから近い海岸に、数十頭のイルカが打ち上げられる事件が起こりました。
サーファーや地元住民が必死に海に戻そうとしますが、高波や強風で作業は難航。
弱って動かなくなったイルカも多かったそうです。
それでも何とか少しでも多くのイルカを助けようと皆が奮闘し、救出が進められました。
また、どうしても砂浜から海に戻すことができないイルカは、付近の漁港に搬送され、
そこから海に帰したりしました。

当時、わたしは近くの別の海岸にいて、このニュースは後からテレビで知ったのですが、
その日は極寒で波も高く、強い風が吹き荒れていたことを知っています。
救助は、本当に大変な作業だったと思いますが、皆が必死に対応にあたったと聞いて胸が熱くなりました。

日本では毎年、約100頭のイルカやクジラのストランディングが報告されています。
驚くほど多いですよね？
頭が良いとされるイルカやクジラが、なぜ海岸に打ち上げられてしまうのでしょうか？

前述のケースでは、サメに襲われてパニックを起こして、方向感覚を失ったのではないかと専門家がコメントしていました。
しかし、実際には多くのケースで原因は解明されておらず、その理由は謎に包まれています。

ストランディングの原因は未だはっきりしていませんが、よく言われるのが船が搭載するソナーの影響です。

ソナーとは、多くの船や潜水艦が積んでいる音波装置で、ソナーから発する音波の反響で
水中の物体を探知するなどの目的で使用されます。
ソナーが発する強力な音波で、クジラやイルカの方向感覚が乱されて、集団で浅瀬に座礁してしまうというわけです。

また、半島や岬の先端あたりの浅瀬は、ストランディングが多いと言われており
それらの海底の特徴がクジラやイルカの方向感覚を失わせる可能性も指摘されています。

ストランディングは日本に限らず、世界中の海で発生しています。
そして、クジラやイルカのストランディングの多くが、集団で起こっているんですね。

前述のイルカのケースでは約70頭が浅瀬に打ち上げられましたし、
数年前にニュースで見たものでは、ニュージーランドで600頭以上ものクジラが打ち上げられたという事件もありました。

集団のまま浅瀬に座礁してしまう理由として、群れで活動するイルカやクジラの特性があげられます。
1頭が全体に影響を与えてしまうという説です。
つまり、例えば1頭が浅瀬に迷い込んで救難信号を発し、助けに来た仲間も道づれに集団で迷子になって海岸に打ち上げられてしまうというわけです。

自ら発する信号といえば、面白い研究結果がありました。

集団で活動するイルカには、不思議な特性があります。
それは、「シグネチャーホイッスル」と呼ばれる鳴き声で、何らかの識別をしている点です。

集団の中で使用されるその鳴音は、いくつかのパターンがあり、それらはそれぞれの名前を表しているのではないかとされているんです。
例えば、はぐれた仲間を探すときに使われるらしい。すごいですね。

調査によると、イルカに同じ群れの仲間の鳴き声を聞かせると反応するのに、
違う群れの知らないイルカの鳴き声には全く反応しないとか。
そんなことから、シグネチャーホイッスルは何らかの合図であることは間違いなさそうですね。

本作、BIG CASE イルクジ2013モデルは、「Love The Sea And The Earth」というテーマをかかげ、
イルカ・クジラと自然の素晴らしさを伝える環境団体「アイサーチ・ジャパン」をサポートするコラボモデルです。
ベースモデルのGWX-8900には、世界の100ポイントの潮汐データがプリセットされていて、このタイドグラフが特にサーファーに大人気ですね。

前述のストランディングに必死に対処したサーファーや地元住民のみならず、
私たちは自然な行動として生き物を助けたいと思える存在です。
環境団体とのコラボレーションモデルであるイルクジが、中古市場でも長年親しまれて人気が高いのも、自然なことかもしれませんね。